COLUMN

発酵の駅・ファーメンステーションは、お米からエタノールをつくっています。

Hirai Satoshi
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こんにちは。honshoku平井です。

ロフトごはんフェス、いよいよ今日をふくめ残り2日間。7月5日(火)までの開催です。渋谷ロフト3階で21時まで開催中ですので、お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。

今日紹介する、ごはんフェス出品商品は、「株式会社ファーメンステーション」の商品です。アストドアスプレー、消臭スプレー、石鹸などを出品してもらっているのですが、これらなんと、お米由来。お米からエタノールをつくり、商品作りに活かしています。お米からエタノールをつくる技術、他所ではないらしいですよぉ。

ロフトごはんフェスでは食べ物ではない商品もおおく出品されていますが、フェーメンステーションさんの商品は、その中でもちょっと面白い位置付けなんですよね。商品のことをファーメンステーションの酒井さんに聞いてみました。紹介します。

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こんにちは、ファーメンステーションという会社で代表をしている酒井里奈と言います。東京生まれ、東京育ち、23区から出たことがほとんどなかった私は、お米がどうやって育つかも最近まで全く知りませんでした。

そんな私が、岩手県の南にある奥州市というところに、自社工場(というと笑ってしまうくらい小さなラボ、拠点)を持ち、毎週のように新幹線で岩手に通い、お米をつかった製品を作っています。

ファーメンステーション(発酵の駅、という意味の造語です)では、お米から「エタノール」を作っています。エタノールというのは、アルコールのこと。消毒に使われるもの、というとわかりやすいかもしれませんが、実は非常に生活に身近なものです。バイオ燃料と言われる車の燃料になることもあれば、化粧品、香水、食品添加物や保存用(シュークリームのパックの中に入っている小さなあの四角いものです)などにも使用されています。

仲間の農家さんに無農薬でお米を栽培していただき、それを自社のラボでぷくぷく発酵(お米に麹や酵母を加えてアルコールを作ります)させ、さらにそれを蒸留してアルコール分を抽出していきます。濃度は90%以上!すごく濃度の濃い焼酎というとわかりやすいかもしれません。

このエタノール、お米の香りがするんです。手作業でじっくり蒸留することで、バラやジャスミンのような香り成分も入っている珍しいアルコール。これを使って、アウトドアスプレー、消臭スプレーなどを作っています。

商品ビジュアル

さらに、お米を発酵・蒸留させると「粕」が出ます。玄米、米ぬか、麹、酵母…これらが入っていて美容にもいいのでは、と考え洗顔石鹸「奥州サボン」や「お米と桃のボディミルク ピーチカーネル」も開発しました。ちなみにこの粕「米もろみ粕」、普段は地元のにわとりさんがエサとして食べていて、地元でも評判の美味しい卵を産んでいます。平飼いで地域のエサをたくさん食べて育ったにわとりさんの大好物なんですよ。

このエタノールや米もろみ粕など、できるだけ由来のわかるものを使い、使い心地の良いものをと開発してきたのが私たちの商品です。例えば、今の季節にぴったりなアウトドアスプレーは、岩手のお米のエタノール、新潟の越後杉の蒸留水(いい香りがしますよ)と、ネパールのフェアトレードの精油を使って、手作業で作っています。虫が嫌いな香りだけど、私は大好きな香り!

FS循環図桃あり 2_kibidango用心を込めて作った商品を、今回、ごはんフェスで並べていただけることになり、とても嬉しく思っています。

ごはんフェス、売り場に行く度にワクワクしています。お米、稲作にまつわる本、見ているだけで楽しいパッケージに入ったお米、お米のパスタ、甘酒、ごはんがおいしくなりそうなおかずや梅干し(私は朴葉味噌を購入)、お箸やお椀、色のついたお米などなど…

私たちの製品は食べ物ではありませんが、お米の可能性を知っていただけたら嬉しいです。

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奥州市だけではなく全国的な問題ですが、今、日本では休耕田、耕作放棄地などが増えています。私たちの取り組みは、実は増え続ける耕作放棄地対策として米農家の呼びかけでスタートしたものです。今の田んぼは、もともとは耕作放棄地でした。お米は食べても美味しいけれど、水田はいろいろな使い道があると思います。そういう意味でも、私たちの取り組みに興味を持っていただけたら嬉しいです。

奥州では、定期的にお米を楽しむワークショップ(地元の南部鉄器の「ぬか釜」を使ってごはんを炊きます)や、地域循環事業を知るツアーなども開催しています。機会があったら、ぜひ遊びに来てくださいね。その前に、ぜひごはんフェスに!お待ちしています。

(「ファーメンステーション」酒井さんより)


ロフトごはんフェスは、もうすぐ終了ですが、このサイトは継続していく予定です。「Webサイト」「お店の売場」や「フェス・イベント」が、お米にまつわるコンテンツと世の中が出逢う場となれないかなぁ、と考えています。この辺は、またこの場でお知らせします。

honshoku 平井